初蝶ニュース第1号

初蝶ニュース №1

普通なら「寒い毎日ですが、皆様、お元気でしょうか」と書くところですが、この冬は異常なほど暖かですね。あまりの暖かさに、とんでもない事がおきてしまいました。

あっと驚く初蝶登場

 今年は、リレー開始日早々に思いがけない蝶が登場しました。京都府京田辺市で島岡さんが目撃された、ツマグロヒョウモン♀です。初蝶リレーも今年で8年目になりますが、ツマグロヒョウモンがこれほど早く登場したのは初めてですし、久保の長い観察歴の中でも、ツマグロヒョウモンが初蝶第1号になったことはありませんでした。

2020年初蝶第1号のツマグロヒョウモン(島岡さんより)

 たいていの場合、初蝶第1号で目撃されるのは、モンシロチョウかモンキチョウ、たまにベニシジミですから、今年の記録は型破りと言えるでしょう。それだけ暖かい冬だということです。

12月からの気温のうつりかわり

 12月からの気温が「すごく暖かい」というのは、もう皆さんお感じになっていると思います。実際、12月から1月末までの、神戸市の日平均気温を累積してみると、暖冬だった昨冬が、539.3日/℃だったのに対し、この冬は579.1日/℃で、40℃も高くなっています。

 同じように日平均気温の、10日間移動平均グラフを作ってみると、暖冬だった昨冬でも、12月から1月末に向けて、しだいに気温が下がっているのに対して、この冬はあまり気温が下がらないまま1月末まできてしまいました。ツマグロヒョウモンのひじょうに早い出現も、こうした気温傾向とは無縁ではないでしょう。

 去年と今年の冬の日平均気温推移(12月~1月:神戸市)

蝶たちの年越し、早期活動

 暖冬のせいか、本来は成虫で越冬しない蝶たちが、年を越して見られた例も少なくなかったようで、モンキチョウ、ベニシジミ、ウラナミシジミ、ツマグロヒョウモンなどがお正月早々に見られたという情報もあります(立岩幸夫氏観察)。立岩さんのホームページをぜひご覧ください。    URL= http://www.tateiwa-yu.sakura.ne.jp/

 立春以前の蝶の活動情報は、小宮さん、島岡さんから頂戴しています。

キタキチョウ

  • 1/20・21 三田市 (島岡)
  • 1/26 佐用町大撫山 (小宮)
  • 2/2 三田市 (島岡)

テングチョウ

  • 1/1 三田市 (島岡)
  • 1/5 三田市 (島岡)

ウラギンシジミ

  • 1/16 京田辺市(島岡)

 ここ数日は少し寒い日が続きましたが、来週以降はまた暖かくなりそうです。陽射しががあれば初蝶チャンス! 皆様の情報をお待ちしております。

こどもとむしの会 初蝶リレー担当 久保弘幸

情報はこちらまで

smallbluekh@hotmail.co.jp