謎の跳ねるやつら!なんだこれは?

ぱちぱち音もしてる。

5月9日の晩「近所の小学生がこんなものを見つけました。なんでしょう?」とうちのダンナのもとに動画が送られてきました。拡大してもぼやけてよくわかりません。どうやら翅で飛んでないこと。脚が見当たらないこと。子どもの手の上に乗っているのに飛んで逃げもしないし。謎です。「なに これ?」「虫?」「虫ちゃうやろ?」「こんな変なの、やっぱり虫とちゃう?」・・・・・ってことでテネラルの坂本くんに「これ何かわかる?」とLINEで聞いてみました。しばらく3人で「なんだ?なんだ?」と言ってたのですが、謎のとびらを坂本くんが開いてくれました。

「跳ねるマユ」と坂本くんが検索。『繭』という発想が私たち夫婦にはありませんでしたが、さすが現役大学生!おかげでチビアメバチではないかとわかってきました。

見つけた小学生に翌朝連絡したところ、意外にも近所だったのでダンナが見に行き(私は昆虫館のお当番)謎のマユも少しもらってきました。

令和2年の10円玉とマユ。小さいです!

九州大学の天敵昆虫研究室のHPから、だいたいのことが想像できていましたが、マユがあった公園は草が刈られる前はカラスノエンドウがいっぱい生えていたというので「これはヨーロッパトビチビアメバチに決定だね。」と結論。マメ科、特に日本ではレンゲに大ダメージを与えるアルファルファタコゾウムシに寄生するハチです。

神戸大学の前藤先生から「多分そうだと思います。ただ、繭だけなので一応「?」付きです。」とのお返事もいただきました。見つけた小学生がとても知りたがっていたのでよろこんでくれると思います。 

マユがいた公園の溝。 この辺りは1995年の神戸の震災当時は田畑が広がっていて、家々の屋根にかけられたブルーシートがとても悲しかったのですが、春が来てレンゲの花が一面ピンクに染めてくれ、心があたたまったことを覚えています。

でも、どうやってマユは跳ねるのでしょう?

マユの中にいるチビアメバチの前蛹が、両端に頭とお尻をつっかい棒にしながら えいっ!(?)とキャイ~ンのポーズ(たとえが古い?)をすることにより跳ねるのだそうです。

跳ねて、乾燥や高温など居心地の悪い場所から移動したり、アリなどからも逃れることもできるようですね。ただたくさん動くと体重は減少するのだそうです。来春の羽化まで何も食べないのだから、羽化や産卵にかけるエネルギーは尽きてしまわないのかと心配になります。

溝でたくさん跳ねていたのは、草が刈られて日陰がなくなったので跳ねて溝に移動したけど、また居心地が悪くなったから、でしょうか?

分けてもらったマユは暗い場所にそっと置いておかないと、ぱちぱち音を立てて跳ねてしまいます。光や温度・振動にも敏感なようです。

まだまだ不思議いっぱいのヨーロッパトビチビアメバチ。もっと調べてみてください。わくわくとびっくりとさらなる疑問がこの小さなマユにつまってます。

【吉岡朋子】

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